ご飯時でもないのに「あー腹減ったぁ」と言いながら冷蔵庫を開ける息子。
「何かあるでしょ?自分で適当に作って食べて」と声を掛けると、
「なーんもない!」と返ってきた。
そんなはずはない。「どれっ」と冷蔵庫を開けてみると、景色はビッシリ。
しかし、味変用の調味料類ばかりで本当に食べるものが無かった。
唯一、焼きそばが1玉。
小腹を満たす菓子パンの買い置きも無かった。
息子が「じゃ、焼きそば作るわ」と肉無し、野菜は「もやし」オンリーの焼きそばを作り、2つに分けようとした。
「お母さんは要らんよ❗」
と声を掛けたが2つに分けて持って来た。
私は
「なんかさぁ、一杯のかけそばみたいじゃない?」
と息子がお腹がすいているにも関わらず、焼きそばを私にも半分わけてくれた事に少々感動していると、
突然
「あっ‼️」
と言って自分の部屋に行き ブラブラと袋を振り回しながら戻り、自分の焼きそばの皿をスーッと私の方へ押し出し、
「これも食べていいよ」と言った。
そして、袋の中からワサワサと私の大好きな「アンリ・シャルパンティエ」のフィナンシェとマドレーヌを取り出した。
知り合いの頂き物だったが、その方は「甘党」ではないので全部貰って帰って来たことを思い出したらしい。
👩「おかーさん、そっちの方がいいー」
👦「これは俺が貰った物やから、お母さん焼きそば食べ!」
………
つい何分か前の「一杯のかけそば」ならぬ「1玉の焼きそば」の感動は何処へ行ったのだ。
👦「俺、モヤシあんまり好きちゃうし」
追い打ちかけるか!
嫌いだから半分にしたのか!
結局、私がヤイヤイうるさいので、2人で焼きそば半分ずつ、フィナンシェとマドレーヌを1つずつ食べて落ち着いた。
食料品のお店は開いている。
だがこんな時だからあまり買い物にも行きたくない。
マスクも残りわずか、、、
普段、手洗い、うがい、できる事はしているが、
考えれば考える程、マイナスの方へ思考が働く。
なるべく「例のあの人」に意識を向けて落ち込むような事はしたくない。
外に働きに出ている間は緊張の連続。
家の中だけでも楽しく笑っていたい。
それにしても冷蔵庫に何も無かったなんて危機感が無さすぎる。
日々発信される情報の恐怖から「普段通りで大丈夫」だとその事から目を背けていたのだと思う。
日常
毎日繰り返される普段の事。
「毎日退屈だ」「変化が欲しい」と思う事もあるが、
今、この言葉の意味をひしひしと感じている。
早く日常が戻ってきて欲しい。
焼きそば1玉で笑ってられないな。
よし、明日は焼き肉でもするか!
いや!
野菜炒めに変更‼️